pith(温度計)
概要
pitrh(pic thermometer)は
パソコンのRS232Cに接続する温度測定装置です。
ターミナルソフトを用いいて、温度の測定などが可能ですが、
専用のソフトPith meter
を使うとより便利に温度測定が可能です。
こちらで、
実際に外気温、室温、観測機器の温度の測定にpithを利用しています。
ハードウェア仕様
共通
  - PIC12F675 を使用
 
  - RS232Cでパソコンと接続。
      設定は「9600bps、8bit、ストップビット1bit、パリ無し、フロー制御も無し」です。 
  - 電源はRS232Cから得るので、別に電源を用意する必要がない。消費電流は1.5mAほど
      パソコンの機種によっては、電源を用意する必要があるかもしれません。 
  - 測定誤差を減らすため、1回に64回温度測定しその平均を返します。
 
(Version 1)
  - 4チャンネルまたは3チャンネル同時に温度の測定。
 
  - 1チャンネルを出力端子として機器のON/OFFに利用することも可能(この場合温度測定は3チャンネル)
 
  - 温度センサにLM35DZ(0〜100℃)またはLM35CAZ(-40〜110℃)を使用可能。
 
  - 温度測定は0〜120℃の範囲で0.5℃単位。(マイナス温度の測定不可)
 
(Version 2)
  - 3チャンネルまたは2チャンネル同時に温度の測定。
 
  - 1チャンネルを出力端子として機器のON/OFFに利用することも可能(この場合温度測定は2チャンネル)
 
  - 温度センサにLM35CAZ(-40〜110℃)を使用。
 
  - 温度測定はー40〜120℃の範囲で0.5℃単位。
 
(Version 3)
  - 4チャンネルまたは3チャンネルを出力端子として機器のON/OFFに利用することもが可能。
 
  - 1チャンネルを温度測定使用することが可能。(この場合出力は3チャンネル)
 
  - 温度測定は0〜120℃の範囲で0.5℃単位。(マイナス温度の測定不可)
 
  - 温度センサにLM35DZ(0〜100℃)またはLM35CAZ(-40〜110℃)を使用可能。
 
各バージョン比較
    | Version | マイナス温度測定 | 温度測定数 | 出力端子数 | 特徴 | 
    | 1 | × | 4/3 | 0/1 | 基本形 | 
    | 2 | ○ | 3/2 | 0/1 | マイナス温度を測定したい場合はこれ! | 
    | 3 | × | 0/1 | 4/3 | 多くの機器を温度制御したい時はこれ! | 
pithの使用方法
RS232Cのストレートケーブルで、パソコンと接続します。
パソコンでPith meterまたは
ターミナルソフト(例えばハイパーターミナルなど)を起動します。
Pith meterの使い方等はPith meterのページをご覧下さい。
ターミナルソフトの場合は、pithのコマンドを入力する事で操作できます。
pithのコマンド
パソコンからpithへコマンドを送る事で、pithを操作できます。
初期設定ではエコーバックしない様になっていますので、入力した文字は表示されません。
echo<リターン>と入力するとエコーバックするようになります。
コマンドは大文字、小文字どちらでもOKです。
コマンドには次のようなものがあります。
  - temp
 
  - 温度測定。全てのチャンネルの温度を測定し、結果を返します。
       
  - vers
 
  - pithのバージョンを返します。
      
 
  - stat
 
  - ステータス。
      
          - 4CH(Ver1)または3CH(Ver2)の設定を返します。
            
               - Analog
 
               - 温度測定モード
 
               - Digital(ON)
 
	           - 出力モード(ON)
 
	           - Digital(OFF)
 
	           - 出力モード(OFF)
 
            
            
          - 全チャンネルの状態を返します。(Ver3)
              各チャンネルのON/OFFの状態も返します。
              アナログ(温度測定)モードの場合、温度も表示します。
            
    
   
  - anal
  
 - アナログモード。4CH(Ver1)または3CH(Ver2)または3CH(Ver3)を温度測定モードにします。
      
  
 - digi
  
 - デジタルモード。4CH(Ver1)または3CH(Ver2)または3CH(Ver3)を出力モードにします。
      
  
 - swon
  
 - スイッチON。
       4CH(Ver1)または3CH(Ver2)が出力モードの場合、出力をON(high)にします。
       Ver3は全チャンネルの出力をON(high)にします。
      
  
 - swof
  
 - スイッチOFF。
       4CH(Ver1)または3CH(Ver2)が出力モードの場合、出力をOFF(low)にします。
       Ver3は全チャンネルの出力をOFF(low)にします。
      
      
  
 - echo
  
 - エコーバック。エコーバックするようになります。
      もう一度、echoコマンドを実行するとエコーバック無しに戻ります。
      エコーバック有の場合、連続して文字を送信すると取りこぼす場合があります。
      
  
 - trun
  
 - 連続温度測定モード。1秒間隔で温度データを返します。
      止める事はできません。
      
   - onn0(Ver3のみ)
  
 - ON CH0。
       0CHの出力をON(high)にします。
   - onn1(Ver3のみ)
  
 - ON CH1。
       1CHの出力をON(high)にします。
   - onn2(Ver3のみ)
  
 - ON CH2。
       2CHの出力をON(high)にします。
   - onn3(Ver3のみ)
  
 - ON CH3。
       3CHの出力をON(high)にします。
   - off0(Ver3のみ)
  
 - OFF CH0。
       0CHの出力をOFF(low)にします。
   - off1(Ver3のみ)
  
 - OFF CH1。
       1CHの出力をOFF(low)にします。
   - off2(Ver3のみ)
  
 - OFF CH2。
       2CHの出力をOFF(low)にします。
   - off3(Ver3のみ)
  
 - OFF CH3。
       3CHの出力をOFF(low)にします。
 
Ver1(試作機1)
  - 写真1小さいでしょ。これで約4×7cmです。
  
 - 写真2写真1の反対側から
  
 - 写真3温度センサーを1つ挿してみた。
      実際に使う時は、センサーを温度を測りたい所に付けて、線で基板に繋ぐ。
  
 - 写真4温度センサーを全部(4つ)挿してみた。
      実際にはこんな感じでは使わないでしょう。(^_^;)
  
 - 配線側の写真基板の裏側
 
Ver1(試作機2)
徳島大学アストロラーブの南部さんが作成されました。
Ver2
資料
Version 1
Version 2
Version 1,2共通
Version 3
お約束事ですが、pith の使用による結果については作者は一切責任を負わないものとします。
自己責任でご利用下さい。 
pithの作成にあたり、Ver1では南部様、青木様より、Ver2では皆川様、南部様より
沢山のアドバイスとご協力をいただきましたことを深く感謝いたします。
ありがとうございました。
  - 出力される温度が実際より高い。
  
 - pithは電力をRS232Cから得ていますが、使用するパソコンによっては
      電力不足になっているかもしれません。
      電力不足になると実際より高い数値が出力されてしまいます。
      一度、テスターを用いてジャンパーピンの電圧を測ってみて下さい。
      5V以下の場合は電力が不足していますので、外部電源を接続して下さい。
  
 - 出力端子をONにすると、実際より高い温度を返す。
  
 - 出力端子から流れでる電流が多いと、電力不足になります。
      できるだけ電流が流れでないようにするか、外部電源を用意して下さい。
  
 - 続けてコマンドを送るとちゃんと実行されない。
  
 - コマンドを処理している間は、コマンドを受け取る事ができません。
      結果が返って来るコマンド(tempやversなど)は結果が返ってから、
      それ以外のコマンド(analやswonなど)は10〜100ms待ってから次のコマンドを
      送るようにしてください。
  
 - エコーバック有の時、ちゃんと文字が送れない。
  
 - エコーバックの為にpithがパソコンにデータを送っている間に、
      パソコンから送られたデータは取りこぼされてしまいます。
      エコーバック有の場合、1文字づつ送るようにしてください。
      ターミナルソフトで、キーボードから打ち込んでいる場合であれば問題はないと思いますが。。。
  
 - パソコンにRS232Cが無い。
  
 - パソコンにRS232Cが無い場合は、USB-RS232C変換器を使ってpithを使用することが可能です。
    以下の物の動作が確認されています。
    (これらは必ず動作することを保証するものではありません)
    
    
 
お問い合わせは:山本道成までどうぞ。