ストレスと栄養について

はじめに・・・
このページには第一回換羽時にあらわれた羽毛障がいをきっかけに
生活環境を徹底的に見直した記録を綴ってます。
ちゅんたろうの羽毛障がいの原因は、足の障がいによるストレスや
生まれつきの体質による部分が大きいと思いますが、環境や栄養バランスの改善により
体の負担やストレスが少しでも減らせればと考えてます。

一般的に羽毛障がいは「肝機能障害」「代謝異常」「栄養障害」などが
主な原因と言われています。
もし、鳥さんに症状が出た場合、必ず獣医さんに診断してもらって下さい。
ダニなどの寄生虫が原因の場合もあります。
寄生虫が原因なら、獣医さんのお薬とカゴの消毒で改善できます。


裸の赤ちゃんだった、ちゅんたろうが成長して、羽がそろった頃の事です。
ちゅんたろうは両足で踏ん張る事ができないので、翼のお手入れをする時
よくひっくり返っていました。
仰向けになったついでにお腹の羽の手入れを始めたり、そのまま眠ってしまう事もあるので
仰向けになることじたいは、あまり嫌じゃないみたいです。

でも、翼の手入れが思い通りにできない事は相当なストレスになりました。
ちゅんたろうは「風切り羽」を自分で全部噛み切ってしまったのです。
更に秋の換羽に失敗。尻尾の周りの羽がすべて抜けてしまい、プードルカット(?) のスズメになってしまいました。

2003年11月24日のちゅんたろう

獣医さんの診断は、「この羽の抜け方は、寄生虫ではなく、栄養障害が原因ではないか?」ということでした。
そもそも、ちゅんたろうの足は卵の時の栄養障害が原因かもしれないとの事です。

翼にストロー状の新しい羽根が生えてきても、すぐ噛んで折ってしまいます。 その時によく出血することがあります。
(その時の対処は 「羽管から血が!」のページにまとめました。)


ちゅんたろうの「ストレス」について考えました。
ちゅんたろうは「スズメ」です。
野鳥として生まれてきたのですから、人間と一緒に暮らしている事自体がストレス に違いないのです。


ストレス対策

野生のスズメさんと同じ生活環境に近づける事を考えました

  1. カゴを窓辺に置く・・・外の景色を見たり、野鳥の声を聞いたりするのは、よい刺激になるようです。
    外から聞こえてくる声をマネたり、呼び合ったり、楽しそうです。また、適度な日光浴も大切です。

  2. 早寝早起き・・・それまでは電気のついた部屋で私達と一緒に起きていましたが、夜は暗い部屋へ置いて寝かせる事にしました。その部屋の窓には、遮光カーテンを使わず、 朝がくれば自然に部屋が明るくなるようにします。
    日の長さや気温差を感じて季節を知ることは体が換羽の準備をするために、必要なのでは?と思います。

  3. 気分転換・・・毛引きを始めたら他の事に気が行くように仕向けます。 毛引きを止めるのは、なかなか難しいですが(^_^;)
    水浴び(水浴び用の容器の水面を指でチャプチャプさせて気を引いてみます)、 日向ぼっこ、
    視点を変える
    (手に乗せて窓の外を見せたり、カゴの置く位置を高く してみます。 やっぱり鳥ですね。視点が高い方がうれしいみたいです。)
    話しかける(何でもいいから話し掛けてやると、じっと顔を見て聞いてくれます。 不思議ですね^^)

  4. お散歩・・・これも気分転換の一つです。 外に連れ出すのは、かえってストレスになるんじゃないかとも 思いましたが、直接外の空気に触れることは、ちゅんたろうにとってよい気晴らしになるようです。

    ちゅんたろうを手に乗せて、知人が所有する山間の畑を散歩させてもらいます。 外に出てすぐは、ちょっとびっくりしていますが、畑に植えてある青菜や脇に生えている 雑草の実などを、ちぎって食べさせたり、谷間を見下ろして、広い景色を見せたりしているうちに、 いつの間にか翼を振るわせてうれしそうにしています。

    ちゅんたろうの好きな風景です↓

    ↓見てます(^^)

    お散歩は飼い鳥さんにも良い そうです。安全が確保できるのであれば、「近くの河原まで一緒にピクニック」なんて楽しそうですね(^^)
    可能なら、いつも使っている鳥カゴごと連れて出るのがよいと思います。

    散歩ができない時は、ベランダに出ます。風景は窓から見るのと同じですが、
    ガラス一枚の違いでも、直接外の空気に触れられることは大きいようです。

  5. その他のストレス・・・野生のスズメは嫌いな物から飛んで逃げる事ができますが、 ちゅんたろうは逃げる事ができません。いつも部屋に置いてあるものでも、 不意に近づけると恐がる事が多いです。ちゅんたろうの様子をよく観察して ストレスになる物を近くに置かないよう気をつけます。

栄養について

野生のスズメの食生活って・・・?

次に「栄養障害」について考えました。
それまでスズメを観察していたわけではないので想像ですが、
おそらく野生のスズメは豊富でしかも新鮮な草や木の実、虫などを
自然全体からバイキング形式で食べているはず・・・。

  1. 一番の違いは新鮮さ?・・・市販の餌はどれも乾燥させた物ですが、 野生のスズメが乾燥した実を食べるのは多分冬だけでしょう。栄養価に違いがあるのかは 解りませんが、青臭いくらい新鮮な種子餌を食べさせてみたくなり、畑を借りて 栽培してみる事にしました。
    (その記録はこちら→ 「すずめ米ができるまで」
    プランターやペットボトルで雑穀を育ててる方もいらっしゃいます(^^)→「オカメインコと桜文鳥の日記」

    小松菜の栽培もやってみました。
    これは、ベランダ栽培で充分です。
    やってみると予想外のおまけもありました。
    小松菜につく青虫やアブラムシです。
    野菜にとっては害虫ですが、ちゅんたろうにはごちそうです。(スズメってムダが無いですね^^)
    その他、野生のスズメが食べていそうな物を「野生(?)のお食事」 にまとめました。

  2. なるべくいろんな種類の餌を与える・・・お店で手に入る物では、殻付きミックス種子餌とペレット2種を与えています。
    (ペレットについては「すずめSOS」さんで詳しい紹介をしてくれています。
    とても参考になります。)

    栄養的にはペレットを何種類も与える必要ないのですが、
    2種類用意しているのはストレス対策のつもりです^^;
    スズメも人間と同じ雑食ですから、人間が毎日いろんなメニューを楽しみたいように、
    スズメもいろんな味を楽しみたいんじゃないかと思うのです。
    なるべく原材料がかぶらないように選んでます。

    くわえて引っ張ったり、振り回す事もストレス解消になっていると思います。
    粟穂などのように、自然に近い状態で与える事も有効だと思います。

    好きな餌をつつく時は 尾羽をピコピコ上下に振ったり、扇状に広げたり、うれしそうにしています。
    お気に入りの餌は、その日の気分や体調によって変わるみたいです。
    与え方は種類ごとに別々の容器に入れ、どれを食べるかはスズメさんに選ばせるのがいいと思います。

    いろんな餌を試してみると、中にはちゅんたろうのお気に召さない物もでてきます。
    (なぜか乾燥青菜が混ざった物は食べてくれません。)
    もったいないのでミルワームの餌にしてます。

  3. ビタミン剤・・・「ネクトン」が有名です。ビタミンやミネラルが手軽に補えて便利です。


    写真のように中ブタに穴を開け、水入れに一振りして使ってます。
    詳しい使用方法は「パピエ.C」さんのページもご覧ください。

その後の経過

年が明けた頃から、少しずつ羽が生えてきてくれました。でもまだ、新しい翼の羽根を つついての流血沙汰が頻繁にあり、目が離せませんでした。

2004年1月7日のちゅんたろう

う〜ん(^_^;)やっぱりひどいですね。でも、ツルハゲだった背中の部分が少し羽で 覆われているのが解るでしょうか?
尾羽も新しいのが生えてきて、ウニのトゲみたいなのが出てきています。



2004年10月11日のちゅんたろう

秋の換羽中のちゅんたろうです。この頃は羽根の生える勢いがすごかったです。(フケ もすごかった^_^;) ちゅんたろうがつついて折る前に、立派で丈夫な翼になったので、流血沙汰は減りました。 羽を噛む回数も減った気がします。そのかわり、私に噛み付く回数が増えたような・・・。
いーんです!ストレスの解消になるのなら ( ̄⊥ ̄lll)思いっきり噛んでください。そして 心行くまでひねりを加えてください(T-T)

尾羽はしっかり生え変わりましたが、まだ後頭部と尾脂腺の まわりのおハゲが目立ちます。このころは「カリアゲくん」と呼ばれてました(^_^;)



2005年1月28日のちゅんたろう

見違えるほど綺麗になったでしょ(=^^=)
でも羽を噛みちぎる癖はなかなか治らないので、この状態を次の換羽まで保つのは難しいです^^;

換羽期は体調を損ないやすい時ではありますが、上手く乗り切れば 健康になるチャンスの時期でもあると思います。


ちゅんたろう怒りのポーズ
  目に表情がないのが怖い(−−ii)

かゆいトコロが掻けない、足か引っかかった、上手く座れない等々・・・。 困ってどうしようもなくなった時に、こんなポーズをします。今はめったにしませんが、 自分の翼を噛んだまま放しません。 あげくに、こんなあられもない(^^;)ポーズになってしまうのです。
こうなる前に、こちらがちゅんたろうのストレスに気づいてやらないといけないのです。
不満なら、まわりに当たってくれればいいのですが、ちゅんたろうは、それができずに、
自分を傷つけてしまうのです(−_−)


あ〜!そこそこ!!そこがカユイの!!!
 

すごい顔ですが、いじめてるんじゃないですよ^^;
時々頭を掻いてやるのですが、かゆいポイントにヒットするとこんな顔をするのです。


ちゅんたろうには、獣医さんや 「すずめっ子クラブ」で教えてもらった事を もとに対処したつもりですが、私自身が素人ですので、ここに書いてあることは、 あくまで一例として受け止めてください。